発達障害者の方、あるいはそのご家族の方、
発達障害者の一人暮らしについて考えることってありますよね。
一人暮らしがしたい、自分がいなくなったら子どもが一人になるかもしれない、
様々なケースがあると思います。
そういったところで気になるのが、
発達障害の特性がどう一人暮らしに影響するんだろう?
果たしてちゃんと暮らしていけるのだろうか?
といったところですね。
今回の記事では、
- 発達障害の特性が一人暮らしに与える影響について知る。
- それらについての対応方法を知る。
ことができるかと思います。
今回この記事を書くきっかけになったのはこちらの本です。
この本の内容を中心に、話していきたいと思います。
生活環境
この本では、まずこう言い切っています。
人生を良くするのは「努力」ではなく「設備投資」
私たち発達障害者の特性に対して、
努力ではなくアイテムを使って乗り切ろう
ということですね。
影響する特性
- 苦手なことは後回しにしてしまう
- 整理が苦手で物をなくす
→汚部屋が生まれる
対応方法
- 食洗機を買う
- 「本質ボックス」を使う
- ゴミ箱をたくさん買う
- キーファインダーを使う
「本質ボックス」とは?
定位置は決まっていないが保存するもの
それを全て入れ込むボックスのことです。
これを使い、部屋の中の物を
- 本質ボックスの中身(場所の決まっていないもの)
- 場所が決まっているもの
- ゴミ
の三つだけに分け、汚部屋になるのを防ぐのです。
ボックスは、中身が見えるスケルトンか、網目状でフタのないものが良いでしょう。
注意点としては
本質ボックスは3つ以上増やさない、ボックスからあふれたら即捨てる
といったルールを決めておく必要があります。
キーファインダーとは?
付属のタグをサイフなど探しがちなものに事前につけておくと、
リモコンのボタンを押したら対応するタグから音が鳴る
というものです。
これにより、物を探す手間が激減します。
お金
お金の管理について、まず考えられるのは
家計簿をつける
ということですね。
ですが、この本では断言しています。
発達障害者に家計簿はムリ!
ではどうするのか、それについてお話しします。
影響する特性
- 苦手なことは後回しにしてしまう
- 衝動買いなどお金の管理が苦手
→お金の管理ができない
対応方法
- クレジットカードを家計簿にする
- できるだけスーパーに行かない
「クレジットカードを家計簿にする」とは?
これについてはこちらの記事で説明させいただいています。
こんな感じで、
クレジットカードで使った内容が記録され
家計簿代わりになる、というわけです。
「スーパーに行かない」とは?
スーパーマーケット等のお店に行けば
安売り等の誘惑がたくさんあります。それを避けるため、
食品等もネットで買えばいい
というわけです。
こちらのサイトのように、食品等も買えるサービスがたくさんあります。
こういったものを活用し、
衝動買いによるムダ遣いを減らすわけですね。
習慣
私たち発達障害者は
やるべきことに取りかかる
ということが苦手です。
でも、起床、服薬、請求書の支払いなど、
一人暮らしにはやらなくてはならないことが山積みです。
では、どうしたら良いか、これについてお話しします。
影響する特性
- 苦手なことは後回しにしてしまう
- 整理が苦手で物をなくす
- なかなか起きられない
- 日常の細々としたことを忘れる
→日常の、やるべきことがやれない
対応方法
- 「エブリデイボックス」で習慣を固定化する
- 起きるハードルを極限まで下げる
「エブリデイボックス」とは?
「エブリデイボックス」とは、
日々のやらなくてはいけないことをひとまとめにしておく箱
のことです。
請求書等も薬も、全部ここに入れておきます。
こうすれば、日々の複数のやるべきことに対して
「毎日一度エブリデイボックスを見る」
という1動作だけで動き始めることができるわけです。
一目で中身がわかるよう、箱は透明なものが良いでしょう。
「起きるハードルを下げる」とは?
これについては二つの手順があります。
- カーテンに手が届く場所で寝る
- 起きたら目薬や「顔がスーッとするシート」を使う
です。
まず、カーテンに手が届く場所で寝て、
起きたらすぐにカーテンが開けられるようにします。
起きたら目薬や「顔がスーッとするシート」を使います。
これらの「気持ちいい刺激」により、
二度寝の防止と習慣化を図ります。
まとめ
- 「できないことはできない」からスタート。「自分を変える」は難しい。
- 「やり方を変える」「環境を変える」「道具を変える」で対応する。
これらを意識して、適切な一人暮らしをしていけるようにしましょう。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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