私も含め、発達障害の人は
金銭管理が苦手
です。
そこで今回は、
発達障害の方に必要な金銭管理のための支援、手立て
について考えていきたいと思います。
この記事を見れば、
- 発達障害の特性が金銭管理に与える影響
- その特性に対する支援、手立て
について理解することができます。
今回参考にしたのはこちらです。
発達障害の種類、特性
これについてはこの記事で簡単にですがまとめています。
金銭管理に影響する発達障害の特性について、もう少し詳しくお話しすると、
発達障害、特にADHDの傾向が強い方に多い、
「不注意」「衝動性の強さ」
発達障害の方に多い、
「数字の感覚的理解力の弱さ」
が金銭管理を難しくさせている、と言えます。
「不注意」の影響
不注意という特性は以下の様に現れることがあります。
- 支払うことを忘れる
- 各種支払い、公共料金、税金の滞納
- 振り込み用紙をなくす
- 不要な物まで買ってしまうのでムダが多い
- 家計のやりくりが下手
- 計画的に考えられない
- 家にあることを忘れて同じ物をいくつも買ってしまう
「衝動性の強さ」の影響
衝動性が強いという特性は、以下の様に現れることがあります。
- 欲しくなると止められない
- 待てない
- 本当に必要か考えずに即決
- 衝動買い
- 衝動買いにより快感を得る
- 日頃より計画的に貯金をしたりしていない
- 思い立って買ってしまい、立ち行かなくなる
- 無理な各種のローンを組んでしまう
「数字の感覚的理解力の弱さ」の影響
数字の感覚的理解力の弱さは、以下の様に現れたりします。
- クレジットカードの限度額が理解できない
- そもそもお金を管理できない
特性に対する支援、手立て
これらの特性に、次の様に対応していきましょう。
不注意への対応
アイテムを使った対応
これについてはこちらの記事で紹介しています。
こちらの記事で紹介している
「本質ボックス」と「エブリデイボックス」
を使うことで環境を整え、
やるべきこと、持っている物の把握をしていきたいと思います。
「本質ボックス」の使いかた
本質ボックスとは、
部屋の中で定位置の決まっていない物をまとめておく箱
です。
箱はフタのない、透明なものがオススメです。
これを使って部屋の中を
- 定位置の決まっている物
- ゴミ
- 本質ボックスの中身(定位置の決まっていない物)
の3つに分けてしまいます。
この3つだけにすることで、部屋をある程度片付け、
物の把握ができる状態にします。
「エブリデイボックス」の使い方
エブリデイボックスとは、
今日やるべきことを全てひとまとめにしておく箱
です。
箱は先ほどの「本質ボックス」と同じタイプの物が良いです。
これに、今日やるべき振り込みや支払いなどの用紙を全て入れてしまいます。
これにより、箱の中身をのぞき込むだけでやるべきことが分かる様になり、
支払いを忘れる、ということがないようにできます。
脳科学からの対応
これについてはこちらの記事でも触れています。
ここで紹介している様に
- 坐禅(ざぜん)
- ボディスキャン
- 歩行瞑想(ほこうめいそう)
が有効です。
坐禅の方法
- あぐらを組み、頭から首、背中、腰が一直線になるように座る。
- 呼吸に集中する。
- 視線は下の方に向ける。
- 耳と肩、腰の骨が床に対してまっすぐ(垂直)になる様に座る。
- 背骨を下から積み上げていくようなイメージで上に伸ばす。
お尻の下に次の様な座布団を敷くと楽でしょう。
手順は次の様に進めていきます。
- 呼吸に集中する。
- 呼吸以外のこと(邪念)が気になってくることに気づく。
- 気になったことを「邪念である」と確認し、呼吸に集中し直す。
ボディスキャンの方法
- 目を閉じて、自分の姿勢を遠くから見ている様に思い浮かべる。
- 頭の先からつま先まで、体の部分に順番に意識を集中させていく。
- 手や足、頭の角度に意識を集中させる。
- 途中で浮かぶ、ボディスキャンと関係のないこと(邪念)に気づく。
- 気になったことを「邪念である」と確認し、体の部分に集中し直す。
- 一通り終わったら、姿勢を変えてもう一度、1から始める。
歩行瞑想の方法
- 歩く時に地面に足がつく感覚、足が地面から離れる感覚に集中する。
- 「かかとが上がる」「つま先が上がる」といった細かな動作にも集中する。
- 外からの刺激には目もくれず、一心に足と地面の感覚に集中する。
衝動性の強さへの対応
これについてはこちらの記事で触れています。
衝動性の強さへの対応としては、
買うことにブレーキをかける工夫をする
ということが有効です。
具体的には
- 買い物かごに物を入れる前に考えるクセをつける
- 買い物リストを作ってから買い物に行く。
- 預金の残高を常に意識するクセをつける。
- ネットを見過ぎない。
- 買い物以外でのストレス解消方法を身につける。
といった方法があります。
数字の感覚的理解力の弱さへの対応
これに関しては以下のような対応方法があります。
- 銀行口座を生活費用、貯金用など、用途に応じて分けておく。
- 使う前に一定額を決めて先取り貯金するようにしておく。
- 財布の中のお金は少額にする。
- お金を下ろすときは決まった額だけ下ろすようにする。
- クレジットカードは持たない。
※正し、クレジットカードについてはこれ自体が家計簿になる、という良い側面もあります。
自分の特性を理解し、それに応じて持つべきかどうか判断すると良いかと思います。
まとめ
- 発達障害の「不注意」「衝動性の強さ」「数字の理解の弱さ」が金銭管理を苦手にする。
- それぞれ対応策はあるので、それをしっかり覚えて対応すれば良い。
金銭管理は発達障害者にとって
永遠のテーマ
だと、それくらい私は重要視しています。
また今後も金銭管理等、発達障害者が経済的な困り感を克服できるよう
様々な支援や手立てを公開していこうと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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