自分の子が不登校になってしまった、将来どうなるんだろう?
あるいは、
不登校も終わりが見えて、外へ意識が向くようになったけど、
これからどうしていこう?
そのようなお悩みを抱えている方いらっしゃいませんか?
私も身内が不登校でしたので、同じ思いを抱えていました。
今回は、そのお悩みの助けになれば、という内容を書かせていただきました。
この記事を読めば、
- 学校への復帰、あるいはその他の学校、という進路選択について知れる
- 実は、学校へ復帰しなくても経済的な心配はあまりない
ということについて知ることができます。
今回参考にしたのはこの本です。
学校への復帰、再登校
以前、二次障害の記事において、不登校には6つの段階があることをお話ししました。
この6つの段階のうち、回復期を終えて助走期に入りそう、
といった状態を確認し、なおかつ
本人がほかの場所でなく学校への復帰を望んだ場合には
再登校を目指すことになります。
再登校を目指す場合には、学校内で環境調整が行われていることが前提となります。
このような内容です。
- (いじめが疑われているケースでは)生徒指導は行われているか?
- (発達障害の可能性がある場合は)合理的配慮は可能か?
- タイミングをみて、クラス編成や担任の設定に配慮がなされるか?
- 子どもの支援についてなど、情報がきちんと引き継がれているか?
再登校してまた不登校になってしまっては困ってしまいます。
必ず、学校の環境調整について確認しておきましょう。
「違う学校」という選択肢
今の学校以外を選択する、というケースもあるかと思います。
民間のフリースクールなど、様々なケースがあるかと思いますが、
ここでは義務教育終了後、中学校卒業段階での選択肢について紹介していきたいと思います。
通信制高校
通信制高校とは、学校教育法で高校として認められた学校です。
卒業することで、高卒と同じ資格を得られます。
特徴は以下です。
- 毎日通学しなくて良い
- 時間割等がないため、自分のペースで学習できる
- 課題、レポート、試験もオンラインで行える
- スクーリング(学校に行って学ぶ)という制度もある
- 通学できる学校もある
定時制高校
一般的なのは夜間定時制(17時台からの4時間)ですが、昼間定時制の学校もあります。
特徴は以下です。
- 基本的には仕事をしつつ学びたい人が対象(アルバイトも可)。
- 学年制の場合は4年間、単位制の場合は3年間での卒業も可能。
- 卒業すると高卒の資格を取れる。
- 学校数が少ないので注意。
高等学校卒業程度認定試験の受験
高等学校卒業程度認定試験、いわゆる高卒認定試験(旧大検)を受ける、
という選択肢もあります。
これは以下のようなものです。
- 合格すれば、「高卒と同等以上の学力がある」と認められる。
- 大学受験資格や保育士等の国家試験の受験資格を得られる。
- 就職においても高卒と同様に扱われることが多い。
- 試験科目は国、数、外国語が必修で合計8〜10科目(選択科目で変わる)。
- 試験は8月と11月の年2回。
その他の選択肢
先ほど紹介した以外に、高等専修学校や高等専門学校という選択肢もあります。
民間の学校となりますので、先ほど紹介した学校に比べて
学費が高額になる、という点に注意が必要です。
また、取れる資格も高等専修学校は準学士、高等専門学校は高卒
と違ってくる点も注意です。
実は現実的!?「働く」という選択肢
個人的にはここを1番知っていただきたい、と思っています。
もし学校に復帰できず、働いて生計を立てていく、
そういう選択肢になっても
経済的な心配は意外とないんです。
まず、今労働環境は売り手市場
現在、日本の労働環境は売り手市場です。
こちらのサイトにも書いてあるように、
企業が採用したい人数に対して、就職したいという人数が追いついていない
という状態なんです。
ですので求職者側に有利な状況と言えます。
高卒者にも有利な状況
売り手市場なのは大卒者だけではありません。
少し前の記事ではありますが、
こちらの記事にもあるように、高卒者に至ってはさらに売り手市場である
ということなんです。
中卒者の場合は?
中学で不登校となり、そのまま中卒という肩書きになるケースもあります。
私の身内がそうでした。
では、その場合どうなるかというと、
就職活動はかなり厳しくなります。
採用もパート、契約社員がほとんどとなり、
日給制だったりと、不安的な雇用が多いです。
早く働き始めることでの優位性もある
一方、中卒で比較的早く働き出す、ということに優位性もあるんです。
それは、早く手元にお金を貯められる、という点です。
まず、当たり前ですが、中卒であれば
高卒に対して3年、大卒に対して7年早く働き始めることができます。
つまり、具体的に言うと、
(例)アルバイトで時給1000円だった場合
1000×8時間(1日)=8000円
8000×22日(約1ヶ月の労働日数)=176000
176000×12(年)=2112000円
2112000×7(大卒との差)=14784000
※厳密に手取りで計算すると、おそらく1170万円くらい
中卒であれば、即一人暮らしというケースは少なく、おそらく実家暮らしでしょう。
であれば、家賃等もかからないのでこの大半を貯金することができ、
月に1万円程度お小遣いにしたとしても、
手元に約1000万円ほどのお金を残すことも可能になります。
早い段階で手元にお金があれば、それを運用していく、という選択肢も出てきます。
優位性を活かせる株式投資
株式投資と聞くと、不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、よくよく考えてみると、
投資は誰しもが利用しているものなんです。
みなさんはお金を
銀行に預ける、保険代として支払う
いずれかはしていらっしゃると思います。
では、その銀行や保険会社は何をして利益を得ているのか。
両者とも、債権や株式投資をして利益を出しているのです。
つまり、結局のところ
投資を他人に任せてそのおこぼれをほんの少しもらうか
自分で投資をしてしっかり利益をもらうのか
その違いだけなんです。
ちなみに、株式投資といった場合に最も安全かつ効率的な選択肢になるのが
米国株の株式投資です。
これについてはこちらの記事でお話ししています。
こちらでお話ししたように
- 歴史上、米国株右肩上がりを続けている
- データ上、20年以上正しく投資して損になる確率はほぼない
ということなんです。
中卒者がお金の運用をした場合、いくらになるか
では、一番経済的に不安かと思われる、
中卒で実家、アルバイト暮らし
という設定でシミュレーションしてみましょう。
株式のシミュレーションはこちらのサイトで行いました。
先ほどお伝えした通り、この条件だと大卒者と同じ22歳時点で
約1000万円
の資金が手元にあることになります。
以下の条件で計算してみましょう。
(例1)
- 1000万円で老後資金をつくる
- 運用期間は22歳〜60歳の38年間
- 追加での投資は全くしない、ほったらかしの運用とする
- 利率(お金の増え方)はアメリカの平均的な利率、年利9%とする
結果は…
2億6000万円…!!!
こんなに入りませんね…!
ではもう少し現実的な金額になるようにしましょう。
(例2)
- 1000万円はいざという時の予備費とし、毎月1万円だけ投資にまわす
- 運用期間、方法、年利は例1と同じ
結果は…
3530万円…!!
十分なお金ですね。
つまり、このような選択を取れれば
将来に関してのお金の不安はほとんどない
というわけなんです。
子どもの応援の仕方
話を戻しまして、
お子さんが新しい道を歩み始めるとき、
保護者はどのようにして応援すれば良いでしょうか。
ポイントは以下になります。
- 基本は見守ること。
- 挨拶などの日々の声掛けは欠かさずする。
- 子どもの重荷にならないよう、普通に接する。
- 基本、進路の考え方は「本人がやりたいこと」。
なかなか難しいところもありますが、このように
心の距離を適切にとり、離れて見守る
ということが大事になります。
ちなみに、お子さんが学校の話、進路の話を始めた時はしっかり聞いてあげると良いです。
子どもが親に話しかけてくる時は
多くの場合本人の中で上手くいっている(普通にやれている)証拠です。
安心感、信頼感が増すので、ぜひしっかり聞いてみてください。
まとめ
- 学校への復帰は、学校の環境調整ができていることが前提。確認が必要。
- 今の学校以外にも、定時制や通信制など、様々な選択肢がある。
- 投資、ということも選択肢に含めれば、実はどの進路をとってもお金の心配はあまりない。
個人的には3つ目に書いたことについて広く知られてほしいです。
「学校に行かないのが不安」
ということについては、掘り下げると
- 周囲と違う、という不安
- 将来の経済的な不安
の2点が大きいと思うんです。
一つ目は自分たちの価値観をアップデートすれば対応可能です。
しかし、二つ目の経済面については
自分たちではどうしようもないことが多い
とこれまで考えてこられたでしょう。
しかし、「投資」というお金の使い方を勉強すれば、
経済面の不安を大きく和らげ、お子さんがどんな進路選択をしても
大丈夫、と思えるようになれるんです。
お子さんの幸せのためにも、ご家庭の幸せのためにも
ぜひ、お金の勉強にも興味を持っていただき、
安心した生活をより一層送っていただきたいと強く願っています。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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