「多く残す」はキケン!?親亡き後を考えよう

保護者向け

自分がいなくなった後、障害のあるわが子が心配

そう考える方は少なくないと思います。

そういった方は、ぜひ一度、

親亡き後の子ども

について具体的に考えていただきたいと思います。

特に今回は金銭面に焦点をあてて考えていきたいと思います。

今回の記事では

  • お金の相続で障害のある子はトラブルになる可能性があること。
  • 相続には遺言が大事であること。

についてお伝えしたいと思います。

大きな財産をうまく使えず、トラブルになるかも

発達障害の子、知的障害の子は金銭の管理が苦手です。

大きな財産を手にいれると、次のようなことが考えられます。

  • 金額の大きさをきちんと把握できず、簡単に使い切ってしまう。
  • 詐欺にあってしまう。
  • 衝動買い、収集癖で使い切ってしまう。

などなど…

ですので、ただ多く残せば良いのではなく、

残したものを子どもがどう使うか

まで考えておく必要があるでしょう。

兄弟で争うことになるかも

兄弟がいる家庭ではこれも要注意です。

兄弟は、

頼りになる支援者

となると可能性もあれば、

遺産をめぐって争う相手

になる可能性もあるんです。

障害のある子に多く残そう

とすれば、

兄弟の不満が障害のある子へと向かうかもしれません。

遺言をきちんと残そう

相続には基本的なルールがあります。

  1. 亡くなった人の遺言に書かれた分け方を最優先にする。
  2. 遺言が無ければ相続する権利のある人たちで話し合いをして決める。

つまり、遺言がない場合

障害のある子自身が話し合いに参加しなくてはいけない

ことになります。

兄弟間で支援に共通理解がしっかりはかれていればいいですが、

そうでない場合、障害のある子は

苦手な話し合いに自分で参加し、

自分で適切な遺産を勝ち取らないといけない

ことになってしまいます。

ですので事前に

子どもたちが争わなくても良いような

適切な分け方を考えて遺言を残す

必要があります

では、遺言を残すときに何に気をつけたらいいか

それは、

家族で事前にしっかり話をしておく

です。

どんなに「適切だ」と本人が思っていても、

話し合いなしにいきなり遺言が出てくると、

もめる原因になりやすいです。

また、話し合う内容ですが、次のようなことは確認しておくべきでしょう。

  • 障害のある子は将来どこに住むのか。
  • 誰がその子の支援の中心になるのか。
  • その子が引き継いだ財産の管理は誰がするのか。

まず住まいについては最低限考えておく必要があります。

家を残すのか、一人暮らしをするのか、行政のサービスを利用するのか

などなど。

そして支援者についてですね。

子の最大の支援者は親

なわけですが、それがいなくなるわけです。

支援者は特に必要ないのか、必要ならば兄弟なのか、

兄弟がいないのならば成年後見制度といった支援制度を使うのか、

などについて考えなくてはいけません。

それと同時に、支援者が必要であれば

その方が財産を管理することになる

と思われるので、そのことについても考えておく必要がありますね。

まとめ

  • 財産をしっかり用意すればいい、というわけではない。
  • トラブルにならないよう、遺言をつくっておいた方が良い。
  • 遺言をつくる前に、家族でしっかり話をしておいた方が良い。

また次回以降、具体的な遺言の残し方についてお話ししたいと思います。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

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