精神障害をわずらっている人、あるいはそうなってしまいそうだ、という人、
「経済的に不安だけど、国からもらえるお金ってないのかな。」
こう思うことありませんか?
これに対してこの記事でお答えしたいと思います。
また、私は厳密には精神障害者ではないのですが、
発達障害は精神障害者の手帳を有するので、福祉の手当や対応等は共通する部分が多いです。
ですので、今回は
精神障害者手帳を持っている人間のリアルな感想
についてもお伝えしたいと思います。
精神障害とは
国の定義によると、精神障害とは
統合失調症、薬物等の中毒、依存症、知的障害、その他の精神疾患
のことを指すそうです。
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/dl/s1031-10e_0001.pdf
ですので私のような発達障害者は精神障害からは外れます。
一方で、精神障害者福祉手帳の対象は
統合失調症、うつ・躁うつ病、てんかん、薬物依存症、高次脳機能障害、発達障害、その他の精神疾患
となっています。
ですので、手帳に基づいた支援について考える時には
私たち発達障害者も精神障害者と同様に考えられる、というわけです。
※なお、知的障害については療育手帳という独自の手帳があります。
障害年金はこれくらい
障害によってもらえるお金の中で一番メジャーなのが障害年金ではないでしょうか。
これについては以下の記事で説明させていただいています。
ここでは発達障害、知的障害を中心に話をさせていただきました。
では、精神障害ではどうなのか、と言うと
特に変わりません。
障害年金を決める、等級については、
障害の種類ではなく障害が日常生活に与える影響が決め手となるためです。
障害者フタデの場合
私は精神障害者保健福祉手帳を持っています。
基本的に手帳と障害年金の等級に関連性はないのですが、
精神障害者保健福祉手帳については別、と言われています。
手帳の認定基準が障害年金の認定基準とほぼ同じだからです。
ちなみに私は手帳は2級です。
では、年金の等級も2級か…、と言われると、そうではありません。
私は障害年金をもらっていません。
主治医から申請を自粛した方がいい、と言われているからです。
主治医の言い分はこうです。
- 精神障害(この場合発達障害を含む)で年金をもらう場合、働けている場合は厳しい。
- なんなら、職を失ってから申請しても、「最近まで働けていた」という理由で×になりかねない。
- 一度申請に失敗すると、おそらくもう次はない。二度ともらえないと思った方が良い。
- よほど生活に困らないと申請は通らない。
幸い、と言って良いのか、私は現在も働いています。
ですので年金の申請は難しい、というのが現状です。
障害年金以外のもらえるお金
精神障害者が障害年金以外でもらえるお金、経済的支援には次のものがあります。
- 特別障害者手当
- 障害者医療費助成制度
- 自立支援医療制度
ですが、1、2については判断基準が
障害年金の等級1級と同じ、「常に介助が必要」という認定基準なので、
部屋からロクに出られない、と言ったよほど重度のケース以外もらえないでしょう。
私自身活用できているのは3の自立支援医療制度のみです。
ちなみに自立支援医療制度は
障害のために受診しているかかりつけ医での治療費が1割負担になる
というものです。
私の場合月額にして、2、3000円程度安くなっています。
精神障害者の手帳での金銭的なメリット
手帳による金銭に影響するメリットは以下の通りです。
- 障害者雇用で就職できる
- 所得税、住民税で障害者の所得控除を受けられる
- 公共交通機関で割引を受けられる
- 先ほどの自立支援医療制度を受けられる
- 割引サービスを受けられる施設もある
ただし、この中で注意なのが、公共交通機関での割引です。
これは精神障害については重度の場合が対象なので、よほど重度でないと割引されないでしょう。
障害者フタデの場合
私は一般雇用で働いています。ですので1には当てはまりません。
2の所得控除については受けています。
ですが、これは自分で確定申告に行って手続きしなければなりません。
額は年額で数万円くらいです。
重度ではないため3はバスでしか受けられません。
4の自立支援医療制度は先ほどお伝えした通り受けています。
5の割引は、あるとことが本当にわずかで、ほとんど利用しません。
まとめ
- 精神障害で受け取れるお金は障害年金や特別障害者手当等がある。
- 重度の症状でない限り、ほとんどのお金やサービスは受けられない。
まとめると残念な現実が見えてきます…。
私のように一般就労で働いている発達障害者はもちろん、
ある程度自立ができている精神障害者はほとんどのお金を受け取ることができません。
一方、お金を受け取るほど重度となると、生活全般に介助者が必要なレベルなので
受け取る金額で満足な暮らしができるかと言えば、そうではありません。
まだまだ精神障害者に対する国の支援は、厳しいものがあるということですね。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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